コーチングスクールとは、短期集中(2~3か月)で目標の英語スキルを習得するために、オーダーメイドのカリキュラムを作成し、英語学習時間を管理してもらったり、モチベーションを維持できるように、サポートしてもらえる英会話サービスです。
一人で身に付けるのが難しいことでも、コーチングを利用すればその道のプロから助言を受けながら目標達成を目指すことができます。
本記事では、一般的な英会話教室とコーチングスールの違いや、コーチングスクールの特徴について紹介します。
コーチングスクールの特徴
コーチングスクールの特徴を以下の表にまとめました。
コーチングスクールの特徴 | |
---|---|
費用 | 総額30~50万円 |
【内訳】 入会費:無料~55,000円 教材費:5,000~10,000円 受講費:150,000~300,000円 | |
レッスン | マンツーマンが主流 グループに対応しているところもある |
期間 | 2か月、3か月 |
講師 | ・フィリピン人講師 ・ネイティブ講師 ・日本人講師 |
サービス内容 | (例) ・オーダーメイドカリキュラム作成 ・専属コーチが学習時間を管理 ・学習内容の添削・フィードバックなど ・英会話レッスン(マンツーマン) |
以下それぞれの項目について紹介します。
種類|コーチングサービスの他に「レッスンがあるか・ないか」の2種類
コーチングスクールのサービスを分かりやすく分けると、コーチングサービスの他に「英会話レッスンがあるか・ないか」です。
コーチングスクールのタイプ | ||
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レッスンなし (コーチング特化) | 正しい英語学習のやり方をサポートする英会話のレッスンはない | プログリット、ストレイルなど |
レッスンあり (コーチングも有) | 学習サポートと英会話レッスンを並行して行うタイプ | トライズ、ライザップイングリッシュなど |
コーチングに特化したスクールの場合、たとえば「学習管理のサポートだけを利用したい」という人におすすめ。
英会話レッスンがないので、学習管理サポートを強化する感じで既に利用している英会話サービスと併用したり、レッスン内容は用意されたものではなく、自分の好みに合う他の英会話サービスを利用することができます。
一見、英会話レッスンがないのは不便に感じるかもしれませんが、使い方によっては便利なのが「レッスンなしのコーチングスクール」の特徴です。
コーチングと英会話のバランス型の場合はカリキュラム、コーチング、レッスン内容など、サービスが全て一環したものを利用したい人におすすめ。
コーチングサービスに合わせて、英会話レッスンが受講できるので「あちこち色んなところで契約するのが面倒」という人にも便利です。
「特にレッスンについてこだわりがない」「コーチングが提案するレッスンで問題ない」なら、レッスンありのコーチングスクールを選ぶと良いでしょう。
費用|ひと月あたりの相場は15~20万円(総額30~50万円)
コーチングスクールを受講するにあたりかかる費用は「入会費」「教材費」「受講料」の3つがあります。
まずは入会費。入会費は無料のスクールから55,000円ほどかかるところまで様々です。
一般的な英会話教室では自社開発のテキストを使うところが多いですが、コーチングスクールでは生徒のレベルに応じた市販の教材を使うところが多く、教材費は5,000〜10,000円程度になります。
受講期間は2〜3ヶ月のスクールが多く、総受講料の相場は30〜50万円ほどです。
一般的な英会話スクールと比べると、かなり高額と言えますね。
ほとんどのスクールは分割払いに対応していて、月額に換算すると10〜20万円が相場です。
期間|2~3か月のプラン多い、1年と期間が長いところもある
コーチングスクールは、2~3か月プランが主流。
一般的な英会話教室とは異なり、基本的には「短期集中で、ガッツリ勉強したい」人向けの英会話サービスだからです。
たとえば、海外出張が決まったから急いで英語力をあげなきゃいけない、英語スキル習得までに期限が迫っている人などにおすすめ。
もちろん2~3か月利用するだけで、必ず英語がペラペラになるとは限りません。
そこは個人の英語スキルや勉強量が大きく影響します。
中にはトライズのように1年プランと期間が長いところもあり、海外で質疑応答ができるくらいのレベルになるまでサポートしてくれるところもあります。
コーチングスクールの利用者の割合は、中級者~上級者が多いのですが、長期プランなら英会話初心者でも英語スキルを十分に身に付けることができるでしょう。
講師|講師は様々、コーチはバイリンガル講師(日本人)が多い
英会話のレッスンをする講師と英語学習をサポートするコーチが分かれているのがコーチングスクールの特徴です(両者を兼任しているスクールもある)。
レッスン講師はネイティブスピーカーやバイリンガル講師が担当。日本人バイリンガルが講師を担当するスクールも多いです。(ロビエデュケーション、ライザップイングリッシュなど)
学習の進捗報告やアドバイスは日本語の方がより細かいやり取りができるので、ほとんどのスクールではバイリンガルの日本人がコーチを担当しています。
サービス内容|カリキュラム作成、学習時間の管理、モチベーションのサポートなど
コーチングの主なサービス内容は、以下の通りです。
- オーダーメイドのカリキュラムを作成
- 学習時間の管理(学習進捗状況をやりとりする)
- スキルチェックテスト(英語スキル診断)
- 自習(宿題など)の添削やフィードバック
- 個人面談
- 英会話レッスン
内容は、大体こんな感じです(各コーチングスクールによって異なる)。
最大の特徴としては「生徒一人ひとりに合わせてカリキュラムを作成してもらえる」「学習時間を徹底的に管理してもらえる」という点。
他にも、自習中にわからないところがあれば、電話やチャットなどで質問したり、その都度、英語学習に関する悩みを相談することができるので、英語学習がスムーズに進むしょう。
具体的な内容については、以下のメリットで詳しく説明します。
コーチングスクールのメリット・デメリット
以下、コーチングスクールのメリットとデメリットについて紹介します。
コーチングスクールのメリット
コーチングスクールのメリットは以下の通りです。
- 自分に適したプログラムを作成・カスタマイズしてくれる
- 短期間で自分の目標の英語スキルを身に着けることができる
- 学習時間やモチベーションを管理してもらえるから頑張れる
- 英語学習や自習が身に付きやすい
以下、それぞれの項目について紹介します。
自分に適したプログラムを作成・カスタマイズしてくれる
英語を学ぶ理由や、どの程度のレベルで身につけたいかは人によって違うものです。
たとえば「2ヶ月でTOEICを〇〇点伸ばしたい」という人がいれば、コーチングスクールではそれに応じたプログラムを指導経験豊富な日本人コーチが作成してくれます。
レベルテストやカウンセリングを通して現在の実力を分析し、必要なレベルまで最短距離で引き上げてくれるのがコーチングスクール特徴です。
短期間で自分の目標の英語スキルを身に着けることができる
コーチングスクールを利用すると、1日に十分な学習時間を確保できることもメリットの一つです。
たとえば、オンライン英会話で1日1時間レッスンを受けたとしても1ヶ月あたり30時間程度しか学習できません。
コーチングスクールの場合、レッスンだけではなく自主学習も管理してもらえるので、1か月あたり80〜90時間を英語学習に費やすことができます。
コーチが目標に応じて個々にプログラムを作ってくれるので、無駄なく必要な英語力を短期間で身に付けることが可能です。
学習時間やモチベーションを管理してもらえるから頑張れる
コーチングスクールは自己管理が苦手だという人におすすめです。
独学で月に80〜90時間英語を勉強するのは、意志が強い人でもなかなか難しいもの。
コーチングスクールでは毎日コーチに学習状況を報告し、課題を提出しなければいけないので必然的に学習時間が確保できます。
またメールやチャットで学習相談ができたり、励ましてもらえたりもするのでモチベーションが維持しやすいです。
英語学習や自習が身に付きやすい
全ての人に100%有効な学習方法というのはありませんが、コーチングスクールではカウンセリングで生徒の性格や能力などを見極めてコーチが適切な学習法を指導してくれます。
また忙しい人でもコーチが勉強時間を確保できる学習プランをたててくれるので、自然と英語学習が習慣化。スキマ時間の使い方も上手くなります。
自分に合った学習のノウハウをしっかり身につければ、スクールをやめた後でも独学で英語力を伸ばし続けることも可能です。
コーチングスクールのデメリット
コーチングスクールのデメリットは以下の通りです。
- 他の英会話サービスと比較すると料金がかなり高い
- 短期間で英語スキルを上げるため、1日あたりの学習時間が長い
- 1日中コーチと連絡を取り合うため、英語から離れることができない
- 英語がペラペラに話せるようになるわけではない
- 目標が達成できなかった場合、全額返金保証制度があるところが多い
以下、それぞれの項目について紹介します。
他の英会話サービスと比較すると料金がかなり高い
一般的な英会話教室の相場は、月額15,000~20,000円。
コーチングスクールの場合、受講費用の他にコーチング費用がかかるので、ひと月あたりの相場は15~20万円ほどになります。
一般的な英会話教室やオンライン英会話と比べると費用が高額なので、気軽に利用するような英会話サービスではないでしょう。
短期間で英語スキルを上げるため、1日あたりの学習時間が長い
コーチングスクールでは短期間で生徒を目標のレベルまで引き上げるために、少なくとも1日2〜3時間の学習を課しているところが多いです。
たとえば、トライズでは1週間に18時間の自主学習を生徒に求めています。
コーチングスクールの学習時間例 | |
---|---|
スピーキング (週5回:約4時間) | 目的に必要な英会話フレーズを、集中的に覚える |
シャドーイング (週5回:約12時間) | 音声教材(英語フレーズ)から聞こえてくる英語と 全く同じ発音意識して発声する |
レッスンの予習 (週6回:約2時間) | レッスンでこれまでと違った言い回しや、より多くの発言が できるようになる。レッスンの効果を最大限に高める。 |
(参考:トライズ学習の流れ)
当然、コーチが生徒の生活スタイルに応じてプログラムを作成してくれますが、プライベートや仕事が忙しい人にとっては負担に感じるかもしれません。
1日中コーチと連絡を取り合うため、英語から離れることができない
コーチングスクールでは、課題の提出や学習の進捗を随時報告したりコーチとの綿密なやりとりを求められることが多いです(もちろん頻度は調整できます)。
限られた時間で結果を出さなければいけないコーチングスクールですから、生徒が課題をサボったりモチベーションが下がってると感じられる場合には注意されることもあります。
かなりの時間英語を勉強しなければいけない上にコーチに毎日の学習を細かくチェックされるので気が休まるヒマがないと感じる人もいるでしょう。
英語がペラペラに話せるようになるわけではない
「コーチングスクールに通うだけで英語がペラペラになれる」ということはなく、これは各個人の英語スキルや学習量によります。
特に初心者~中級者の場合、2~3か月で「英語がペラペラ」になるのは、かなり難しいです。
日本人が英語を習得するまでには2,200時間必要だと言われていて、既に学生時代に1,200時間勉強していたとしても1,000時間足りません。
1,000時間の英語学習を基準にした場合、コーチングスクールでは1日あたり3時間程度の自主学習を求められることが多いので、3ヶ月で約270時間を確保できることになります。
それでも700時間以上足りていないことになりますので、その分は自分で補わなければいけません。
受講後にペラペラと言えるレベルまで上達するためには、コーチングスクールに通う前に少なくとも700時間以上は勉強する必要があります。
目標が達成できなかった場合、全額返金保証制度があるところが多い
コーチングスクールでは目標が達成できなかった場合、思っていた効果がでなかった場合など、1ヶ月以内なら全額返金保証制度があるところが多いです。
1ヶ月以内の全額返金保証制度があるスクールは以下の通りです。
- ライザップイングリッシュ
- プログリット
- イングリッシュカンパニー
- アルーゴ
全額返金保証の規約はスクールによって異なりますので、受講の際は利用規約をよく読むようにしましょう。
やはり費用が高額なので、全額返金があると安心ですよね。
英語習得までに期限がある人、学習時間を管理してほしい人向け
コーチングスクールについてまとめると以下の通りです。
コーチングスクールとは
- 費用総額は30~50万円が相場、一般的な英会話教室と比較するとかなり高額
- 期間は2~3か月プランが多い、中には長期プランを用意しているところもある
- レッスン講師は外国人講師、学習指導サポートは日本人講師のパターンが多い
- 学習時間やモチベーションを管理してもらえるから英語を身に付けることができる
コーチングスクールがおすすめな人はこんな人です。
- 短期集中で英語を習得したい人
- 自己管理が苦手で、学習時間の管理をしてもらいたい人
- 自習に対してもアドバイスや指導をしてもらいたい人
- 英語勉強する習慣を身に付けたい人
- どのようにすれば英語時間を確保できるかアドバイスが欲しい人
コーチングスクールでは、効率良く英語が習得できるようなカリキュラムを用意してれるところが多いで、短い期間に確実に英語を習得したい人(時間の効率良く英語勉強したい人)におすすめです。
それぞれのスクールによってさらに特徴が異なるので、自分に合うコーチングスクールを見つけましょう。
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