就職や転職に役立つ英語検定のTOEICですが、どれだけ勉強すればいいのかわからず、やみくもに勉強してもモチベーションは維持できないもの。
本記事では、TOEICのスコアをあげるのに必要な勉強時間の目安やスコアアップの秘訣について紹介していきます。
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TOEICの勉強時間はスタートレベルによって違う
目標とするTOEICスコアを達成するための勉強時間は、受験者のスタートレベルによって違います。
初級から中級までの時間と中級から上級までの時間を比べると、中級から上級にかけてのほうが時間がかかる傾向にあるようです。
また、初級から始めて上級レベルになるには、現状と目標スコアに開きがある分、より時間がかかると言えるでしょう。
勉強時間の目安に関する詳細なデータは後述します。
TOEICの勉強時間の計算ってそもそも何が基準なの?
TOEICの勉強時間の目安については、専門家ごとに独自の見解があるものです。
以下にTOEICの勉強時間の基準を2つ紹介します。
元早稲田大学の教授・三枝幸夫氏の論文が有名
(画像引用:OXFORD UNIVERSITY PRESS)
TOEICの学習時間の目安としてよく使われているのが、元早稲田大学教授の三枝幸夫氏が1985年に発表したデータです。
縦の軸が現在のスコアを表し、横の軸が目標スコアを表しています。
まず、現在のスコアが350から650のところに注目してみましょう。
350〜650点の範囲では、スコアを100点アップさせるのにそれぞれ225時間かかります。
次に、現在のスコアが750点である場合を見ると、850点獲得までの目安が275時間。現在スコアが850点の場合には950点まで325時間かかることがわかります。
このことから、TOEICでは上級者に近づくにつれて、点数アップに必要な時間がより多く必要になると言えるでしょう。
ただし、このデータが発表されたのは30年以上前のこと。
現在はTOEIC対策のテキストがたくさんあり、効率よく学習できるアプリなども開発されているので、必ずしもデータ通りの時間になるとは限らないことにも注意が必要です。
通算98回のTOEICで満点講師、TEX加藤先生の指導経験の話も有名
数多くのTOEIC参考書を出版している満点講師、TEX加藤先生は、あるインタビューの中で、毎日3時間勉強すると3ヶ月で約100点スコアアップするという結果が出たと話しています。
総勉強時間にすると、200〜300時間で100点アップするということになりますね。
ちなみに、TEX加藤先生のTOEIC英単語参考書のベストセラー「TOEIC® L&R TEST出る単特急 金のフレーズ」は、TOEICで頻出の1,000単語を本試験でも使われるフレーズを使って覚えられる単語帳です。
金のフレーズは、多くのTOEIC受講者に愛用されていて、コーチングスクールのTOEIC対策コースでもよく使われる教材となっています。
スコア別TOEICの勉強時間の目安
先ほどの三枝氏やTEX加藤氏の勉強時間のデータを参考に、TOEICのスコア別に必要な勉強時間数を見ていきましょう。
TOEIC公式サイトのスコア別できること一覧によると、「自己紹介を聞いて、耳慣れないものでなければ、相手の名前や出身地を何とか聞き取ることができる」というのが300〜395点レベル。
この間をとり、初心者をTOEIC350点程度のレベルと仮定して、各レベル到達に必要な学習時間をまとめました。
(TOEIC500〜700点までは初心者からスタート、800点以降は中級者からスタートした場合です。)
TOEIC500点を取るための勉強時間の目安
TOEIC500点台は、公開テストのスコア分布でもっとも人数が多いところ。
”How are you?”、”How do you live?”といった簡単な質問を問題なく理解できるレベルです。
三枝幸夫氏の基準(以下、三枝式)の場合、スタート時の英語力がTOEIC350点の人が500点を獲得するには、およそ225〜450時間の学習が必要になります。
TEX加藤先生の基準(以下、TEX式)では、350点からおよそ150点のスコアアップと考えると、必要な時間は300〜450時間ほど。
1日に3時間勉強して、およそ2ヶ月半〜5ヶ月ほどかかることが予想されます。
TOEIC600点を取るための勉強時間の目安
600点台は海外旅行などで、入国管理官に入国の目的や期間などを聞かれたときに問題なく理解できるレベル。2019年度の公開テストでは、社会人の平均スコアが612点となっています。
三枝式の場合、350点の人が600点を獲得するために必要な時間は450〜700時間。TEX式では350点から250点アップなので、500〜750時間となります。
期間の目安としては、1日3時間の学習で5ヶ月から8ヶ月程度かかると考えられるでしょう。
TOEIC700点を取るための勉強時間の目安
700点台は商談相手の言う商品の値段を理解できたり、自分の仕事に関連した日常業務のやりかたについての説明を理解できるレベル。
ビジネスに関わることも、英語で理解できるようになってくるスコアと言えます。
三枝式の場合、350点から700点取得にかかる時間の目安は700〜950時間で、TEX式では350点アップにかかる時間は700〜1,050時間ほど。
1日3時間で、8ヶ月〜11ヶ月程度の勉強が必要になると考えていいでしょう。
TOEIC800点を取るための勉強時間の目安
ここからは、中級者からスタートした場合を想定し、ビジネス英語レベルの一歩手前として、650点を中級者として考えます。
800点台は、英語のラジオ番組でアナウンサーが最初に話すニュース項目が理解できるレベル。
プレゼンテーションの質疑応答を理解できたり、実践的なビジネス英語を使いこなせるスコアです。
三枝式の場合、650点から800点まではおよそ225時間〜500時間ほど。TEX式の場合は150点のスコアアップで300〜450時間ほどかかります。
中級者が800点を目指す場合、1日3時間で2ヶ月半〜5ヶ月半程度の時間が目安となるでしょう。
TOEIC900点を取るための勉強時間の目安
900点台は全受験者のおよそ3.6%。
ネイティブ向けのテレビニュースを理解できるレベルで、語彙、文法、リスニング、リーディングどれをとっても上級レベルと言えるでしょう。
三枝式では、中級の650点から900点までの勉強時間は500〜825時間、Tex式では250点アップなので500〜700時間ほど。
中級者が900点を取得するのに必要な時間は、1日3時間で5ヶ月半〜9ヶ月ほどが目安となります。
実際にTOEICで点数アップをした人が必ず行っていること
ここでは、TOEICの点数アップに成功した人がよく行っている学習方法などについて紹介していきます。
現段階での自分の実力がどのくらいか自覚する
TOEICを受験するにあたり、まずは自分のレベルを把握することが大切です。
現在の自分の英語力がどのぐらいのスコアに相当するのか知らなければ、学習時間の目安もわからないし、現実的な目標も立てられませんよね。
TOEIC公式問題集や模試を収録しているTOEIC向けテキストには、スコア換算表がついているものもあるので、まずは時間を測って模試を解き、自分のスコアの目安を知っておきましょう。
勉強のスケジュールをしっかり立てる
模試でおよそのスコアを測ったら、次は勉強のスケジュールを組み立てましょう。
自分のスコアから目標スコアに必要な総学習時間を調べ、自分が1日どのぐらいの学習時間を確保できるか考えてスケジュールを組んでいく必要があります。
仕事の時間が不規則で予定が立てづらかったり、そもそも英語の学習習慣がついていないという人は、英会話スクールに通うのがおすすめです。
スクールでは、TOEICの勉強をみてもらえるだけでなく、忙しい中でもコンスタントに学習を続けられるスケジュールを工夫して作ってもらうことができます。
スキマ時間もしっかり勉強する
効率よく勉強時間を確保したいのであれば、スキマ時間の利用も外せません。
たとえば、家と職場の往復に電車で2時間かかる人なら、その時間に勉強することで、何もしない場合より2時間多く勉強できます。
他にも、ジョギングやウォーキングをしている時、会社の昼休み、トイレに入っている時間などのスキマ時間を勉強にあてれば、何もしない場合に比べて格段に学習時間を確保できますね。
このようなスキマ時間の学習にはアプリがおすすめです。アプリを利用すれば、リスニングやリーディング、英単語などをスマホ一つで学習可能。
家ではシャドーイングや音読、外出先ではリスニングや単語学習など場面に応じた勉強をすることができます。
試験に慣れるために定期的に模擬試験を実施
TOEICの試験は2時間の長丁場。定期的に模試を解くことで、集中力をつけておくことも重要です。
本番同様に時間を測って取り組むことに加え、リーディングパートでは時間内にできるだけたくさんの問題を解くことが大事。
どのパートにどれだけ時間をかけるか、といったことも計算しておくとスコアアップにつながります。
TOEICの模試が受けられるテキストはたくさん販売されていますが、あまりお金をかけたくないという人には、kindle unlimitedがおすすめです。
kindle unlimitedは月額980円(税込)ですが、初めて利用する人なら初月は無料で使うことができます。
TOEICの点数を短期でスコアアップさせる一番早い方法とは?
大学入試や就職試験など、TOEICのスコアを短期間であげたい人もいるかもしれません。
ここでは、短期でTOEICをスコアアップさせる方法を2つ紹介します。
コーチング英会話スクールを利用する
短期間で確実にTOEICのスコアを上げたい場合、コーチング英会話スクールのTOEICコースを受講するといいでしょう。
スクールにもよりますが、受講期間は2〜3ヶ月でマンツーマン形式のところが多いです。
コーチングスクールでは、毎日の学習進捗やスケジュールの管理、効率的なTOEIC学習の仕方などを指導してもらえます。
平均的な受講料は1ヶ月15〜20万円と高めなところが多いですが、1ヶ月以内の返金保障や、目標スコアに到達できなかった場合に、無料で受講期間を延長できるサービスがあるスクールも。
オンラインでも受講できるところがほとんどであり、スクールに足を運ぶ時間がない人にとっても利用しやすいでしょう。
【料金比較】1ヶ月あたりの料金が安いコーチングスクール、分割払い時は手数料に注意
英語塾などの短期集中講座を利用する
英会話教室のTOEIC対策を受けるのも選択肢の一つ。英会話教室の場合は、マンツーマンから少人数グループ制の教室まで様々です。
TOEIC受験日に合わせて数ヶ月前から開講するなど、受講期間が決まっている教室が多いのが特徴。
遅い時間でも利用できる教室もあるので社会人も利用できるほか、日中のコースを受講することで費用が抑えられるところもあります。
TOEICコースが受講できる英会話スクールに関しては以下の記事を参考にしてください。
TOEICスコアアップにおすすめの英会話スクールランキング。専用カリキュラムがあるスクールを選ぼう
自分に合ったスタイルで目標スコアを取得しよう
TOEICでスコアを上げるために必要な学習時間についてみてきました。
一つ言えることは、ある程度まとまった勉強時間を確保しないと、目に見えるスコアアップは望めないということ。
自分を厳しく管理するのは苦手かも、という人は英会話スクールなどでプロにサポートしてもらうことも戦略のうちです。
自分に合ったスタイルで目標スコアの獲得を目指しましょう。