夫の仕事の都合で急に海外で暮らすことになったけど、実は英語が全然話せないという人は結構多いです。
うちの夫は海外赴任の予定がないから大丈夫という人も、将来のことはわかりませんよね。
本記事では、駐在妻は英語ができた方がいいのか、英語を勉強するならどのようにすればいいのかを解説していきます。
英語ができない駐在妻のリアル…海外赴任で困る場面は想像以上に多い
普段は何があってもなんとかなるさというプラス思考な人でも、英語ができないまま海外に行くと、困ることは結構あるもの。
まず、駐在妻が英語を話せなくて困る場面をいくつか紹介します。
- 現地の人と交流できない
- 子供の幼稚園や学校でのトラブルがあった時に対応できない
- 病院で病状を伝えられない、医師や看護師の話がわからない
- 車や家の修理をお願いすることになった時に電話がかけられない
- 夫に頼りっぱなしでストレスを与えることも…
駐在妻が英語ができない最大のデメリットは、不測のトラブルに対応できないこと。
たとえば、現地で自分や子どもが交通事故に遭ったり病気にかかった時、病院で診察を受ける場合には医者や看護師と英語でやりとりをする必要がありますよね。
他にも、車が急にパンクしてロードサービスを呼ばなければいけない時には、英語で電話ができる必要があります。
電話は相手の表情が見えない分、直接の会話より難易度が高いもの。なんとなくコミュニケーションはとれるというレベルの英語力では、不十分なこともあるでしょう。
また、自分が英語を話せず、些細なことも夫に頼りっぱなしになると、夫婦感がギクシャクしてくることもあります。
好きで海外に暮らしているわけではないという人にとっては、納得できないかもしれませんが、夫の仕事が忙しい時などはこういったすれ違いもよく起こるようです。
駐在妻はどのくらいの英語レベルが必要なの?
駐在妻が必要な英語のレベルは、現地でどのような生活をしたいかによって変わってくるもの。
以下、駐在妻に必要な英語力の目安についてまとめました。
生活に必要な場面で最低限の決まり文句を話せる程度のレベル
海外で最低限の生活に必要な英語のレベルは、実はそれほど高くありません。
たとえば、ショッピングやファーストフードでの食事程度であれば、英語が話せる必要はほとんどないでしょう。
スーパーマーケットで買い物する時は、レジにカゴを持ってくだけで一言も話さず買い物することができます。ファーストフードで注文する時にも、欲しい商品の名前やサイズを言う程度で、複雑な文章を話せる必要はありません。
“Can I pay by credit card?(クレジットカードで払えますか?)”など、場面ごとに必要な定型フレーズ以外は、単語だけしか話せなくてもなんとかなる場面がほとんどと言っていいでしょう。
よくある「レストランで必要な会話」などを覚えていれば乗り越えられます。
しかし最初に話したように急なトラブル対応が求められるシーンでは、頭に叩き込んでいるフレーズ集が使えないことも多いので注意です。
現地の人と会話できるくらいのレベルがあると楽しめる
英語が話せなくても、現地で自分と同じような立場の日本人を見つけて、最低限の社会的な活動をすることはできます。
しかし、せっかくだから今住んでいるところについてもっとよく知りたい、行動範囲を広げたい、という場合には現地の人と交流するのが一番です。
地元の人であれば、外国人が知らない街の穴場スポットなどを知っていたりすることも多く、現地の人の紹介がないと参加しにくいイベントやパーティーなどに潜り込めることもあります。
地元の人とある程度話せるぐらいの英語力があれば、赴任中の生活がより楽しくなるでしょう。
英語ができない駐在妻の勉強法!急ぎで英語力を確保する方法は?(海外赴任前)
英語ができないのに海外生活が始まることに対して、不安しかないという人は多いでしょう。
以下、海外赴任が始まる前にできるだけ英語力を伸ばす方法を紹介します。ほとんどの駐在妻は赴任前から対策を練っているので、ぜひ参考にしてください。
時間があるなら長期的に英会話教室に通う
海外赴任までにまとまった時間があるという人は、英会話教室に通うと良いでしょう。
英会話教室はしっかりとレベル分けがされるので、全くの初心者から英語にはちょっと自信があるという人まで、最適なクラスで英語を勉強することができます。
英会話教室では、独学の場合と違い、一緒に英語を勉強する仲間がいるので、自分と似た境遇の人も見つかりやすいもの。
海外駐在から帰国した人が英語力維持のために英会話教室に通っているケースもあり、語学について以外にも駐在生活についてのアドバイスをもらえることもあるかもしれません。
基本的には長期プランのカリキュラムが多いので、最低でも半年は通えるという人におすすめです。
英会話教室のプライベートレッスンで必要な英語のみを習う
英会話教室のグループレッスンでは、どうしても一人あたりの発話量が限られてしまうので、なかなか成長を実感しづらいという人もいるかもしれません。
もっとたくさん話したい、個人的に場面ごとの必要フレーズを知りたいなどという人は、英会話教室のマンツーマンレッスンがおすすめです。
マンツーマンレッスンでは、カリキュラムをオーダーメイドできるところが多く、レッスン前のカウンセリング時に英語を学ぶ目的を細かく伝えておけば、最適な学習方法を提案してくれます。
ネイティブから指導を受けられる英会話教室であれば、英会話だけでなく、英語圏特有のしきたりや文化などを個別にアドバイスしてもらえることもあるでしょう。
グループレッスンよりも割高になるところが多いですが、その分早めに英語力の向上を実感できます。
自宅では中学英語の教材を買って毎日勉強する
英会話教室に通っているという人でも、家庭学習をしっかりしていないと英語力は伸びません。
英会話教室などでアウトプットの時間が確保できている人も、家では英語のインプットに励みましょう。
学校を卒業して以来、何年も英語に触れていないという人や英語に苦手意識があるという人は、中学英語から復習するのがおすすめです。
中学英語には日常会話で使える英語の基本がギュッと詰まっています。
まずは中学レベルの英文法とボキャブラリーを固めて、その後に自分の弱点や特定の分野を伸ばすためのトレーニングをするといいでしょう。
結局のところ、英語力は学習時間がものをいう部分が大きいので、赴任前から学習習慣を作っておけば、赴任中も勉強を続けることで着実にレベルアップできます。
オンライン英会話で毎日外国人と話すことに慣れておく
ある程度英語力の基礎ができている人であれば、たくさんレッスンを受けられるオンライン英会話を利用するのもいいでしょう。
オンライン英会話では、英会話教室ほど細かいケアは期待できませんが、リーズナブルな価格で毎日受講できるところもあり、会話慣れには最適です。
スクールによっては国籍から講師を選べるところもあり、赴任先の講師を選んで、その土地の英語に慣れたり文化を教えてもらうこともできます。
1回のレッスン時間は25分程度のところが多く、ネット環境があればどこからでもレッスンを受けられるので、忙しくて英会話教室に通えないという人でも、時間が作りやすいのではないでしょうか。
初心者向け英会話スクールランキング、コーチング・教室・オンライン英会話それぞれのおすすめを紹介
2~3ヶ月で修了する短期の英語コーチングスクールに通う
夫の赴任が急に決まってしまい、準備期間がそれほど取れないという場合には、コーチングスクールを利用するのがおすすめです。
コーチングスクールでは、2〜3ヶ月の短期間で英語力を向上させるためのプログラムを提供しています。
定期的にコーチの学習カウンセリングが受けられ、勉強の仕方から普段の生活で学習時間を捻出する方法まで、総合的な英語上達法を学ぶことができます。
独学で家庭学習を習慣化するにはどうしても時間がかかりますが、コーチングを受ければ短い期間で学習習慣を身につけることができるでしょう。
【徹底比較】コーチング英会話スクールのおすすめランキング、料金だけではなくサービス内容も要チェック!
英語ができない駐在妻は現地でどうやって英語力を身に付けている?(海外赴任中)
ここでは、駐在妻が海外赴任中に英語力を伸ばす方法を紹介していきます。
ESLで無料で英会話を習う
ESLはEnglish as a Second Languageの略で、英語を第二外国語として学ぶ人を支援するために英語を教えてくれるクラスのこと。
ESLの授業料はさまざまですが、無料で英会話レッスンを提供してくれる団体もあります。
たとえば、キリスト教の教会では聖書について学びながら、無料の英会話レッスンを提供しているところがあります。
教会で英語を教えているのはボランティアの講師の他に、TESOLやCELTAといった、英語講師育成スクールの生徒が実習で教えに来ることも。
聖書の時間にはキリスト教について勉強しますが、英会話の時間は宗教に関係ない日常的なテーマをフラットに取り上げてくれることが多いようです。
ちなみに、教会でのESLはキリスト教信者でなくてもレッスンを受けられ、しつこく勧誘されることもないので心配はありません。
他にも地域の図書館やコミュニティカレッジ(2年制大学)などでも、無料のESLを開催しているところはたくさんあります。
ESLではいろいろな国の人が集まり、お互い英語を勉強中であるという連帯感もあって仲良くなりやすいので、ぜひ参加してみましょう。
現地にある英会話教室に入会する
現地の語学学校や英会話教室に入会して英語を学ぶこともできます。
語学学校では、英語だけでなく地域の文化などを教えてくれたり、ハロウィーンやクリスマスなどのイベントが盛大に開催されるところが多いです。
スクールによって生徒の国籍の比率が異なることがあり、アジア系の生徒が多いところやヨーロッパ系の生徒が多いところ、いろいろな地域の生徒が入り混じっているところなどがあります。
日本人の比率が高い学校もあるので、外国人ばかりのスクールでレッスンを受けるのが心細いという人は、そういったところを選ぶのもいいかもしれません。
日本にある英会話教室のオンラインレッスンを受ける
日本に住んでいた時に英会話教室に通っていた人は、オンラインでレッスンを継続できる場合もあります。
たとえば、ロゼッタストーン・ラーニングセンターやGabaマンツーマン英会話などでは、オンラインでも通学と同じカリキュラムでレッスンを受けることが可能。
赴任してから新たに日本の英会話教室のオンラインコースを受講するのもいいでしょう。
現地で英語を習う場合、基本的に日本語のサポートはつかないので、超初心者では参加するのが大変なこともあります。
日本の英会話教室では、日本人のカウンセラーから手厚いサポートを受けられ、レッスンはネイティブから受けられるところもあるので、英語が全く話せない人でも問題なく受講することができます。
家庭教師(チューター)を依頼する
現地のチューターをつけて英語を学ぶのもいいでしょう。
チューターから英語を学ぶメリットは以下の2点です。
- マンツーマンで英会話を習うことができる
- 相手が自宅に来てくれるので、土地勘がなくても大丈夫
チューターのレッスンはマンツーマンなので、自分にとって必要な英語を選んで身につけることができます。
また、赴任してきたばかりの時は、その土地の交通事情もよくわからないし、交通の便が悪いところに教室があったら通うのも大変ですよね。
チューターであれば自宅でレッスンを受けられるので、土地勘がなくても安心です。
チューターを選ぶ際のポイントは、日本人に英語を教えた経験が豊富な人を選ぶこと。
知人の紹介など、口コミでチューターを見つけるという人が多いようですが、来たばかりで紹介してくれる知り合いがいないという場合は、地元の日本人向け求人サイトなどを見てみましょう。
求人情報と一緒にチューターについても載っていることがあります。
海外赴任が決まったらすぐに英会話教室で習うのがベスト
英語ができない駐在妻のための勉強法などを紹介してきました。
現地に行けば自然と言葉を覚えられるのでは、と考えている人もいるかもしれませんが、勉強しないで英語を話せるようにはなりません。
駐在先でよりハッピーに暮らすためにも、赴任が決まったら英会話教室などに通って、早いうちから英語を勉強し始めましょう。