大手英会話教室とは、簡単に言うと、CMや新聞など広告を出して大体的に宣伝をしていたり、全国に教室があったりするような有名な英会話教室のことです。
本記事では、オンライン英会話や中小規模の英会話教室と比較しながら、大手英会話教室の特徴やメリット、デメリットについて説明します。
大手英会話教室の特徴
大手英会話教室の特徴について、以下の表にまとめました。
大手英会話教室の特徴 | |
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費用 | ひと月あたり15,000~20,000円 |
レッスン | ・グループ ・マンツーマン ・フリートーク (1レッスン50分) |
期間 | 半年から1年かけて通うプランが多い |
講師 | ・外国人講師 ・日本人講師 |
サービス内容 | ・コースが充実している ・オリジナル教材を用意しているところもある ・質の高い講師が集まりやすい ・学習相談スタッフがいることが多い |
以下、それぞれの項目について紹介します。
費用|ひと月あたり約15,000円~20,000円が多い
大手英会話教室の費用は、ひと月あたり15,000円~20,000円くらいが相場です。
施設の管理費や教材研究費、宣伝・広告費などが料金に含まれているので、個人経営している英会話教室やオンライン英会話(月額相場6,000円台)と比較すると受講料は高め。
費用を抑えたいという人は、大手よりは個人や中小規模の英会話教室、オンライン英会話を利用した方が安く済ませることができます。
ただ大手英会話教室は、立地が良かったり、施設が綺麗だったり、サービス内容が充実しているので、初めて英会話教室に通うなんて人にはおすすめです。
レッスン|グループが主流だが、マンツーマンに対応しているところもある
オンライン英会話では、マンツーマンレッスンが主流。
一方、大手英会話教室は、グループレッスンが主流です。
たとえば、大手英会話教室として知られるイーオンでは、5名のクラスや8名など、コースによって人数を指定しています。
また同じ大手英会話教室でも、シェーン英会話では「少人数レッスン」として、定員は最大4名程度。
グループレッスンが主流とはいえ、教室や地域によって指定する人数は様々なので、より細やかな指導が受けたい場合は、人数が少ないところを選ぶと良いでしょう。
他にも、オンライン英会話では、生徒が都合の良い日に好きな講師を予約してレッスンを受講するシステムですが、大手英会話教室の場合は、教室が指定する日時に生徒が合わせて受講するのが一般的。
自分が指定する日時に受講できるという点では、オンライン英会話の方が便利かもしれませんね。
期間|半年から1年、基本的には期限がなく、長い期間通う人が多い
大手英会話教室では無理なく英語の学習を続けることができるように、スクールに通うのは週に1〜2回程度。
受講期間を長めにとっているところが多いです。
たとえば、大手英会話教室の日米英語学院ではグループレッスンの場合週1回6ヶ月、または週2回3ヶ月。
プライベートクラスでは2年間に及ぶプランもあります(全70回)。
イーオンでは週1〜2回のレッスンで受講期間は8ヶ月か12ヶ月としています。
英会話教室のレッスンだけでは物足りないという人は、自宅での学習時間を増やしたり、オンライン英会話を併用するのも効果的です。
講師|ネイティブ講師が多い、教室やコースによっては日本人講師が担当なこともある
大手英会話教室ではネイティブ講師を採用しているスクールが多いのも特徴の一つ。
また教室によっては、コースの内容に応じて日本人講師とネイティブ講師を使い分けているスクールもあります。
たとえば、ネイティブ講師なら、ネイティブならではの英語表現を教えるのが上手かったり、英語の発音が綺麗だったりしますが、日本人が英語を習得する上でつまずきやすいポイントを日本人の立場で説明するのは、不得意ですよね。
そのため、シェーン英会話を例にあげると、基本はネイティブ講師がメインですが、文法指導や読み書き強化コース、英検対策コースやTOEIC対策コースでは日本人講師のレッスンを受講することもできます
所属している講師が多く、適材適所でネイティブ講師と日本人講師を使い分けられことも大手英会話教室の特色といえるでしょう。
一方、個人経営や中小規模の英会話教室では、講師の数が少ないので、講師の特質を生かすことが難しい場合があります。
サービス内容|コースやプランが充実している、随時キャンペーンを開催している
大手英会話教室は、子どもからシニアまで様々な年齢層に対応するために、コースが充実しているのも特徴の一つ。
たとえば、ECC外語学院を参考にすると、幼児や小学生が通える子供向けコース、一般向けの日常英会話コース、ミドルやシニア世代向けに「シニアのための楽しい英会話」が用意されています。
他にも、大手英会話教室では入会金が必要ですが、集客のために「入会金無料」などのキャンペーンが開催される機会も多いです。
キャンペーンは随時開催されるので、入会する時はいきなり教室に申し込みをするのではなく、WEBの公式サイトなどをチェックすると良いでしょう。
大手英会話教室のメリット・デメリット
以下、大手英会話教室のメリット・デメリットについて紹介します。
大手英会話教室のメリット
大手英会話教室のメリットは以下の通りです。
- コースやプランが充実しているので、初心者から上級者にも対応可能
- レベル分けが細かいため、自己分析に役立つ
- 質の高い講師が集まりやすい、講師数も多く急な変更にも対応できる
- システム化されているので、全国どこでも同じ内容のサービスが受けられる
- 全国展開している場合、引っ越し先でも継続して教室に通うことができる
- 立地が良いため通いやすい、施設が綺麗なことが多い
それぞれの項目について紹介します。
コースやプランが充実しているので、初心者から上級者にも対応可能
先ほども触れた通り、大手英会話教室では初心者から上級者まで対応するために、コースやプランの種類が豊富。
たとえば、日常英会話、ビジネス英会話、職種別英会話、英検やTOEICなどの試験対策、おもてなし英語など、様々な受講生のニーズに合わせることができます。
また大手英会話教室はレッスン講師の他に専任カウンセラーもいるところがほとんど。
生徒の目標に適したコースの提案をしてくれる他、一人ひとりに定期的なカウンセリングをして普段の学習もサポートしてくれます。
オンライン英会話だと学習サポートが無い、もしくは有料というところも多いワン。
レベル分けが細かいため、自己分析に役立つ
限られたレッスンの時間内で、効率的に授業を進めるためには、細かいレベル分けが必要です。
大手英会話教室ではグループレッスンが主流なので、グループ内で個人の英語スキルに差があると、レッスンがスムーズに進みません。
たとえば、既に自分が理解している項目について、周囲の生徒が理解できずに、質問に時間を取られてしまうと、理解している人にとっては時間の無駄、損です。
できるだけ同じレベルの生徒と一緒に授業をする方が、学ぶもの多く、より勉強になりますよね。
大手英会話教室は受講生も多いので、一人ひとりが確実に英語スキルを身に付けられるように、細かなレベル分けをしてくれるので、それが自己分析にも役立ちます。
質の高い講師が集まりやすい、講師数も多く急な変更にも対応できる
大手英会話教室では、ネイティブ講師を採用しているところが多いです。
ネイティブスピーカーから英語表現を学ぶだけでも価値がある上に、中でもCELTAやTESOLなどの国際的な英語指導資格保有者は優先的に採用されるので、それが「レッスンの質」「講師の質」にも繋がります。
オンライン英会話や中小規模の英会話教室の場合、予算の都合上、質の高い講師を確保するということが難しいです。
単純にお給料にも差があるので、レベルが高い講師ほど、大手英会話教室で集まる傾向があります。
他にも、1つの教室に在籍する講師の数も多く、担当の講師が体調を崩したり、授業が行えなくなった場合、代わりの講師が授業を担当こともできます。
質の高い講師が多数在籍しているということは大手英会話教室のアドバンテージと言えるでしょう。
システム化されているので、全国どこでも同じ内容のサービスが受けられる
個人経営や中小規模の英会話教室では生徒に合わせた柔軟な指導を行っている教室が多い一方で、共通のカリキュラムがないことが多いです。
一方、大手英会話教室ではカリキュラムが全国で統一されているので、どこで受講しても同じ内容のサービスが受けることができます。
たとえば、仕事の都合上、転勤が多い人には便利ですよね。
大手の場合はどこにいっても同じカリキュラムが用意されていることが多いので、転校した先でも以前と同じコースが受けられます。
全国展開している場合、引っ越し先でも継続して教室に通うことができる
中小規模の英会話教室は一部の地域に固まっていることが多いです。
たとえば、首都圏近郊にしか支店を持たない英会話教室の場合、北海道や関西、九州などに引っ越した場合に継続してレッスンを受けられなくなってしまいますね。
大手のスクールは全国どこでも支店があり、転校や解約の規約も明瞭であることが多いです。
そのため、手続きさえしっかりすれば、受講生が損をすることなくスムーズに転校することができます。
ちなみに、教室によっては「自宅付近や職場付近、出張先の教室で自由に受講することができる」というシステムがあるところも。
受講生の情報を管理するシステムが整っている大手英会話教室だからできることです。
立地が良いため通いやすい、施設が綺麗なことが多い
規模が小さい英会話教室は駅から離れていたり、不便な立地に立っていることが多いです。
最寄駅から離れすぎていると、通うのが面倒になってしまうこともありますよね。
大手英会話教室は資金力があるので、駅前の一等地にオフィスを構えていて、建物もきれいなことが多いです。
仕事終わりに英会話教室に通うビジネスマンにとって、駅近というのは外せない要素。
遅い時間に授業を受ける子どもや女性にとっても、暗い夜道を長く歩かなくてもいいので安心ですね。
大手英会話教室のデメリット
大手英会話教室のデメリットは以下の通りです。
- 個人で経営しているところよりも受講費が高め(宣伝費など)
- 長期的に通う必要があるのでトータル的にコストがかかる
- 短期間で英語スキルを上達させることはできない
- 担当制ではない場合、レッスンごとに講師が変わる
以下、それぞれの項目について紹介します。
個人で経営しているところよりも受講費が高め(宣伝費など)
大手英会話教室は全国に何百とオフィスがあり、優秀なレッスン講師を多数集めるので、どうしても受講料は高くなってしまいます。
また大量の生徒を集めるためにテレビなどお金のかかる媒体で宣伝活動をせざるを得ません。
個人経営のスクールは自宅や近くの公民館を利用したり、生徒の家でレッスンを行ったりすることが多く、大手に比べると教室のコストを抑えることができます。
こういった点からコストパフォーマンスの観点では、大手より個人経営に軍配が上がります。
長期的に通う必要があるのでトータル的にコストがかかる
大手英会話教室の通学頻度は、週に1〜2日程度。多いところでも週3日程度です。
大手英会話教室は、半年間や年単位で契約するところが多く、いずれにしても、長期間通うことが前提となっています。
月額費用がおよそ15,000〜20,000円なので、1年通うと180,000〜240,000円。決して安いとは言えない金額です。
通ってみて自分に合わなかった場合、途中解約することもできますが、未受講分の金額を全額返金してもらうことはできません。
一方、月額契約できるオンライン英会話の場合、1か月だけ利用した後に、やめたとしても特にペナルティはありません。
決まった目標があるわけではないけど、お試しで英語を勉強してみたいという人はオンライン英会話からはじめるのがいいでしょう。
短期間で英語スキルを上達させることはできない
ある調査によると、日本人が英語を習得するためにはトータルで2,500時間の学習が必要だと言われています。
多くの人は学生時代に1,500時間程度勉強していますが、それでも1000時間足りない計算です。
英会話教室で1週間に3時間勉強したとしても、約7年必要になります。
もちろん英会話教室で宿題が出ることもありますが、無理せずに長期間かけて英語を習得することを標榜しているスクールが多く、自主学習に関してはあまり厳しく管理されていないのが現状です。
もし短期間で英語力を高めたいのであれば、コーチングスクールがおすすめ。
担当制ではない場合、レッスンごとに講師が変わる
大手英会話教室では講師が担当制ではなく、レッスンごとに変わるところもあります。
担当制ではない場合、生徒の性格や英語力を講師が詳しく把握しきれていない、自己紹介に時間がとられるなどのデメリットが考えられます。
同じ講師が教えてくれる場合、自分の苦手なところを分かってくれるし、何より気の合う講師だったら楽しく続けることができますよね。
気心知れた講師と勉強するのがいい、その都度新しい講師に習うほうが新鮮でいい、など好みは人それぞれですが、自分に合ったスタイルのスクールを見つけることが大事です。
のんびり、無理せず英語スキルを身に付けたい人におすすめ
大手英会話教室のまとめは以下の通りです。
大手英会話教室のまとめ
- 費用はひと月あたり約15,000~20,000円が相場
- グループレッスンが主流だが、教室によってはマンツーマンにも対応している
- 契約期間は半年から1年、基本的には長期間通う
- ネイティブ講師が多く、質の高い講師が集まりやすい
- コースやサービス内容が充実している
大手英会話教室がおすすめな人はこんな人です。
- のんびり、無理せず長期間をかけて英語を習得したい人
- 英語を初めて学ぶ人(サポートが充実)
- 転勤族だけど、英会話教室に通いたい人
- 質の高い講師のレッスンを受講したい人
特に、わからないことがあればすぐに聞いたり、学習関連のサポートが充実しているのは大手英会話教室の良いところ。
そのため初めて英語を学ぶ人にはおすすめです。
無料体験がある教室も多いので、気になるところがあれば、積極的に体験に参加してみましょう(最低3つの教室の体験に行くのがおすすめ)。