昭和時代に生まれた世代は、中学校から大学教養部までの英語授業では文法とボキャブラリーの知識を吸収することに主眼がおかれ、リーディング主体の授業を受けてきました。英語のスピーキングは、ほとんどトレーニングを受けてきませんでした。

ところが、実際に世界の人々と英会話によるコミュニケーションを取ろうとすると、大学を卒業しているにもかかわらず、多くの日本人が対応できませんでした。これは、貿易立国を目指す日本にとって、致命的なことと言って良いでしょう。文部科学省はそのことに気が付いて、教育の根本を変えようと大学入試制度を改革しようとしていますが、まだ道半ばの状態であることはご存知の通りです。

言葉は頭の良し悪しではなく、トレーニングが大切なのは言うまでもありません。ネイティブなら誰でも、英語を話せることを考えてみれば分かる事です。では英語のリーディング主体に授業を受けてきた昭和時代の日本人は、どのようにすれば世界の人々と英語を通じてコミュニケーションを取れるようになるでしょうか。ここでは、その近道を探っていきましょう。

目次
1. スピーキングのトレーニング方法
(1) 中学校の英語の教科書なら昔覚えた英単語を思い出しやすい
(2) 中学校の英語の教科書には最低限必要な英単語が詰められている
(3) 中学校の英語の教科書は長年の経験が詰められている
2. リスニングのトレーニング方法
(1) ネイティブが良く使うフレーズを覚える
(2) シーン毎のリスニングのトレーニングを重ねる

1. スピーキングのトレーニング方法

英吾のスピーキングは、単純に言えば自分の思っている事を相手に伝えることができれば良いことになります。この事は、あまり難しい英単語を知らなくても可能なのです。(もちろん言いたい事に最も適した単語が口から出てくることが、ベストであることは論を待たないことではありますが。)そこで提案したいのが、中学校で使用している英語の教科書をテキストにスピーキングのトレーニングを行うことです。中学校の教科書をテキストに使うメリットは、どのような点にあるかをまとめてみます。

(1) 中学校の英語の教科書なら昔覚えた英単語を思い出しやすい

歌謡曲でもそうですが、青年時代に流行った曲はいつまで経ってもなつかしく、忘れることはありませんね。英単語も同様で、若い時に習った英単語は一度辞書を引いて思い出せば、忘れることはまず無いと言って良いでしょう。英語のスピーキングをする時のポイントは、言いたい時に頭のタンスから容易に必要な英単語を引き出せることです。中学校の英語の教科書には、重要単語が載っているのは昔も今も変わりません。今は昔の重要単語に、時代に合わせたプラスアルファの単語が加えられています。そのプラスアルファ部分は覚えなければなりませんが、中学校の英語の教科書を日常のテキストにするのは、スピーキングを上達させるには向いているのです。

(2) 中学校の英語の教科書には最低限必要な英単語が詰められている

中学校3年間に習う英語の教科書には、1200語の英単語が含まれています。また将来的には、2020年代に1,800語まで増やすそうです。最近は、エッセイ的な英文よりも良くある場面での会話形式でのテキストが多くなっています。日常的な事を英語でスピーキングするには、このようなテキストで十分足りるのです。スピーキングは、時間をおかずに英文を話すトレーニングです。英単語が頭に入っていれば、後はそれらの英単語を組み合わせて言いたい事をスピーキングするトレーニングを積めば良い事になりますね。

(3)中学校の英語の教科書は長年の経験が詰められている

学校の教科書は、英語に限らず内容がとても丁寧で充実しています。国内の多くの中学生が使うのですから、当然と言えば当然でしょう。大学や高校の先生方やネイティブスピーカーで構成される会議でいろいろな角度から検討された結果として作成されたのが、学校の教科書です。さらにその教科書を使用して生徒達に教えている中学校の英語教師からのコメントも、長年に亘って反映されています。そのため、一般に販売されている英語のテキストに比べて、構成がとてもしっかりしているので利用しない手はありません。

2. リスニングのトレーニング方法

次にネイティブスピーカーの言っていることをリスニングしなければ、コミュニケーションは成り立ちません。英会話講師は別としても一般のネイティブは、日本人だからと言ってやさしい英単語を使ったり、ゆっくり言ってくれるとは限りません。いつもの通りにネイティブ同士で話しているナチュラルスピードで話してくることが多いのです。ここでは、ネイティブの言っていることを理解するための助けとなるトレーニングを2つご紹介します。

(1) ネイティブが良く使うフレーズを覚える

1つの事を表現するのに、いくつかの英語での言い方がありますね。最初にご紹介したいのは、ネイティブが好んで使う日常的な熟語やフレーズがあるので、それらを優先的に覚えることです。いくつかをご紹介します。
Well done! よくやった!
No way 信じられない!
That’s awesome! すごいね!
So what? それがどうしたの?
It’s my fault. すみません。
Got it. 分かった。
Never mind. 気にしないでね。
That’s too bad. とても残念です。
これらのフレーズは、無数にありますので、1つ1つ覚えていきましょう。自分が声を出して言ってみればネイティブがボソッとつぶやいても聞き取れるようになりますので、自分が発音してみることが大切です。

(2) シーン毎のリスニングのトレーニングを重ねる

自分がネイティブと遭遇するであろうシーンを、いくつか想像してみましょう。例えば、アメリカの姉妹都市の市民が自分の住む街を訪れた時など、具体的で現実的なシーンが望ましいのは言うまでもありません。訪れたネイティブに自分の住む街を紹介しているシーンを考えてみます。
その中でどの様な英会話が交わされるのかを、英文にしてみます。もちろん、中学校の教科書に載っている英単語を使って英文を作ってみます。この作業は、中学校の英単語の範囲で自分の気持ちを表すトレーニングにもなるのです。

そこまで出来たら、ネイティブの英会話講師に自作の英文を渡してロールプレイを行ってみます。きっと原稿通りにはいかないと思いますが、そこが英会話のトレーニングの一部分となっているのです。自分で英文を作成する過程でいろいろな単語を組み合わせで英文を作っているはずですから、応用もきくはずです。このロールプレイでは、リスニングに主眼を置きますが、スピーキングのトレーニングにもなっていますね。

ロールプレイはマンツーマンの英会話レッスンで行うことになるでしょうから、お金のかからないオンライン英会話を使うと良いでしょう。このように、英会話講師から英会話を教わるのではなくて、英会話講師を利用する発想も英会話のレッスンの中では大切なのです。

まとめ

ネイティブへ英語のスピーキングをするためには、中学校の英語の教科書に載っている英単語を知っていれば、どうしても言いたい事は言えるのです。リスニングのレベルを上げるには、ネイティブとの英会話の機会を増やすのが一番の近道と言えるでしょう。


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