勉強というと、鉛筆を持って集中し、机に向かって椅子に座っているイメージがありますよね。
「小さい頃からお絵かきや塗り絵が大好き」という子もいれば、「5歳になっても全然じっと座っていられない」という子もいるでしょう。
小学生になれば授業が始まりますが、勉強を始めるのは小学生になってからで良いのでしょうか。
答えはNOです。幼児期に勉強を始めるべきでしょう。
本記事では、幼児の勉強はいつから始めたらいいのかとその理由、勉強を始めやすいタイミングやおすすめの家庭学習教材についてまとめました。
また、勉強が嫌いになってしまった時の対策もあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
幼児の勉強はいつから始めたらいい?
子どもの勉強はいつまでに始めなければいけないという決まりはありません。
しかし、幼児期に勉強の習慣をつけておけば、小学校からの学習をスムーズに進めることができます。
習慣を作るには、親が遊びの延長で生活の中に勉強を組み込んでいくことが大切です。
そうすることで、子どもの負担なく勉強する姿勢を身に付けさせてあげられるでしょう。
ここでは幼児期の勉強を始めるいくつかのタイミングについてまとめました。
- 遅くても小学校入学前までに学習習慣をつける
- 3、4歳頃から少しずつ遊びを学習に
- 小学校受験を考えている場合スタートは早いほうがいい
遅くても小学校入学までには学習習慣をつけておく
小学校入学後は、1日4〜6コマの授業を座って受け、宿題をこなす毎日が始まります。
それまであまり経験がないと、授業や勉強をつらく感じるかもしれません。
大人でも、できることは楽しいし、できないことはやりたくないですよね。それは子どもも同じです。
机に向かって学習する時間を就学前から少しずつ作っていき、入学後も自信をもって授業を受けてほしいですね。
できれば、年中や年長のうちに家庭での学習習慣作りを意識してみましょう。
3、4歳頃から少しずつ遊びを学習に変えていく
こどもちゃれんじや進研ゼミなどの通信教材を出しているベネッセの教育総合研究所が、2016年にある調査を行いました。
幼稚園や保育園・認定こども園などに通う年長児をもつ保護者 2,266 名を対象にしたもので、「園での経験と幼児の成長に関する調査」というものです。
報告によると、「遊び込む経験が多いほうが、子どもの『学びに向かう力』は高い」ことが分かっています。
つまり、子どもはとことん好きな遊びをさせることが大切なのです。
好きな遊びや好奇心を少しずつ勉強に関連づけ、習慣化していくようにしましょう。
机に向かうことに慣れていない場合、1日3分でも1分でもいいので、机に向かい椅子に座って何かをする習慣をつけることから始めます。
机の上で積み木をしてもいいですし、車好きな子だったら机にミニカーを並べたりするだけでもいいです。
塗り絵やお絵かきが好きで机に向かうことに抵抗がなければ、鉛筆を持って自由に線を書いたり、なぞり書きをすることから始めるのもおすすめです。
あくまでも、子ども自身が楽しく、遊びの延長として取り組めることが大切です。
小学校受験を考えているならスタートは早いほうがいい
受験塾の小学校受験向けコースでは、年中の秋には新年長のカリキュラムが始まります。
遅くとも年中の秋には入塾することになるため、お受験を考えているなら入塾までに学びへの抵抗がないようにしておく必要があります。
受験時は、学習面以外にも、挨拶や身の回りのことができるかといった生活習慣や、お友達との関わり方などの協調性、指示されたことがしっかりできるかということも評価される部分です。
短期間で全ての対策をするのは非常に難しいと言えます。
将来的に小学校受験をする可能性があるなら、スタートは早いに越したことはありません。
幼児におすすめの家庭学習教材
幼児におすすめの家庭学習教材をまとめました。
次に紹介する教材は、毎月教材を届けてもらえる教材や、近くのお店でも手に入るようなものです。
- 100均や書店で手に入るドリル
- 幼児ポピー
- こどもちゃれんじ
- Z会
- すまいるぜみ
付録が多いものやタブレットで学習するものなどそれぞれに特徴があるので、家庭の方針や子どものタイプに合わせて選んでみてください。
100均や書店で手に入るドリル
安くて手軽に購入できるのは、100均にある幼児向けドリルです。
100均でも内容が凝ったものもあり、いくつもシリーズが用意されています。
書店のドリルは700円から1,000円以下くらいの価格帯なので、「子どもが全然やらなかったら勿体ない…」といったことが心配なら、100均のドリルから始めてみると良いでしょう。
いきなり「ひらがな」や「かず」などから始めなくても、まずは運筆の練習として「めいろ」などのドリルから始めると子どもも楽しく取り組むことが出来るでしょう。
あっという間にドリル1冊をやり終えてしまうこともあるので、習慣がついてきたら書店で少し厚めのドリルに挑戦してみるのも良さそうです。
幼児ポピー|学習習慣をこれから身に付けさせたいなら
幼児ポピーは、2歳から年長までを対象とした家庭学習用の教材で、月謝は980円から。
シンプルなドリルの教材が中心となっていて、他社の通信教材よりも比較的低価格です。
ドリルの内容はそこまで難しくないので、学習習慣が身に付いていなくても気軽に始めやすい教材と言えます。
こどもちゃれんじ|小学校入学までに生活習慣や知識を身に付けるなら
こどもちゃれんじは、0〜6歳向けの家庭学習教材で、月1,980円から受講できます。
キャラクターが好きな子なら、しまじろうに夢中になること間違いなし。
しまじろうが歯磨きをしようと言ったら、親が言うよりも効果てきめんです。
生活習慣はもちろん、エデュトイ(知育玩具)や絵本、DVD、ワークなどいくつも教材が揃っているので、小学校入学までに身に付けたい力をしっかりとつけることができます。
Z会|学習習慣が形成されてきてより発展的な内容を学ぶなら
Z会は、年少から年長を対象とした通信教材で、月1,870円から始められます。
ポピーやこどもちゃれんじに比べると、問題内容はかなりレベルが高く、子どもの好奇心を刺激するようなものばかり。
教材のぺあぜっとは、家や公園にあるものを使って疑問を解消していくこともできます。
発展的な内容も含まれていて、始めたばかりの頃は難しく感じるかもしれませんが、慣れていけばやりがいも得られる教材です。
学習習慣がある程度できてきて、ドリルやワークがあっという間に終わってしまうなら、試してみる価値があります。
すまいるぜみ|紙よりもタブレット学習から始めるなら
すまいるぜみは、タブレットを用いた家庭学習教材で、年中と年長が対象です。
使用する教材は全てタブレットに入っているため、ペーパー学習が苦手な子でもどんどん進めることができます。
分野のバランス良く出題をしてくれたり、自動で丸付けをしてくれたりと便利な機能も多いです。
オンラインで開催されているセミナーや、ショッピングモールの体験会に参加すると、お得な特典をGETできるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
子どもが勉強嫌いになった!どうしたらいい?
幼児期から勉強を始め、すぐに習慣になる子もいれば、まるで勉強に興味がない子もいます。
むしろ勉強させられるのを嫌がってしまう子もいますが、そのような時はどうしたらいいのでしょうか。
子どもが勉強を嫌がってしまう時の対処法を順番に見ていきましょう。
【対処法】
- 本当に勉強が嫌いになったのか原因を探る
- 親自身の対応を振り返る
- 勉強のタイミングを変える
本当に勉強が嫌いになったのか原因を探す
一向に机に向かわない時でも、それが必ずしも勉強嫌いとは限りません。
勉強中に間違ったところを指摘されるのが嫌、時間を計られるのが嫌など、子どもによって勉強そのものが原因ではない可能性があります。
また、単にかまって欲しい、勉強よりも自分の話を聞いてもらいたい、ということもあるでしょう。
大切なのは原因をしっかり探すことです
親自身の対応を見直す
子どもが学習しているそばで見守るなど、一緒に勉強する姿勢でいたでしょうか。
幼児のうちから勉強をさせたいと考えているのは、基本的には親ですが、勉強することを押しつけすぎると、子どもに自然と伝わってしまいます。
親自身の対応が適切だったかを今一度振り返ってみることが大切です。
口出しをあまりして欲しくない子にはそっと近くで見守るなど、親は子どものタイプに合わせて適切なサポート体制を取るようにしていきましょう。
勉強する時間や場所を変えてみる
勉強が嫌いというよりも、眠くて嫌だった、見たいアニメがあった、兄弟がいて集中できなかったなどの理由も考えられます。
こうした理由であれば、勉強する時間や場所を少し変えるだけでも、案外改善されるものです。
アニメの時間は絶対に確保してあげる、弟や妹が寝たあとに学習タイムを設定するなど、勉強する子ども自身が集中できるよう、周りの環境に配慮していきましょう。
まとめ|子どもの勉強は幼児期から少しずつ始めていこう
幼児期から勉強を始めることが大切な理由や、勉強嫌いになってしまった時の対処法について紹介してきました。
本記事のポイントを整理すると、次の通りです。
- 小学校入学後の学習は幼児期の学習習慣が鍵を握る
- 遊ぶことも大切!そのうえで学習につなげていく
- 家庭に合った教材を選んで習慣作りを進める
- 勉強嫌いになるのは理由がある!原因を探す
小学校に入ってから、保育園や幼稚園と違った時間の使い方にびっくりして「小1ギャップ」に陥ってしまう子も少なくありません。
子どもが困ってしまわないように、できれば少しずつでも幼児期のうちから机に座って学習をする時間をつくっていくことが重要です。
勉強自体に慣れていけば、授業や宿題もそこまで苦にはなりません。
楽しく勉強ができるドリルや通信教材などはいくつもあるので、100均や書店をのぞいてみたり、通信教材の資料請求をしてみたりして、家庭にあった教材で勉強をスタートしていきましょう。