日本から海外、海外から日本に何かを送る際、英語で住所を書くのは避けられません。
しかし日本の住所の書き方の順序と、海外の住所の書き順は違いますので、合っているのか分からないという人は多いのではないでしょうか。
また海外の住所を見てみると、短く見えても数字が多くて何を意味しているのか分かりませんよね。
本記事では日本の住所を英語でどう書けば良いのか書き順や注意点、また海外の住所の書き順や読み方などについても詳しく説明していきます。
英語で日本の住所はどう書く?書き方の順番をチェック
英語で日本の住所を書く時はどのように書けば良いのでしょうか。
逆に書けば良いと聞いたことがあるという人でも、いざ書くとなると混乱してしまうことが多いでしょう。
私も実際に日本からアメリカのホームステイ先にエアメールを書いたことがありましたが、住所を書くことにいつも不安を覚えていました。
ここでは日本の住所の書き方の順番について説明します。
日本の住所の書き方とは真逆になる
日本の場合、住所は以下のように書きますよね。
東京都港区赤坂1-10-5
在日米国大使館
上記のように、郵便番号から始まって都道府県や市区町村、番地、建物名と階数、宛名といった順番です。
しかし英語表記にすると以下のように順番を全て真逆にして、下から記載する必要があります。(引用:在日米国大使館サイト英語版)
1-10-5 Akasaka
Minato-ku, Tokyo 107-8420 Japan
上記のように宛名から始まって、建物名と階数、番地、町村名、市区、都道府県、国の順になるのです。
番地はセットで書くこと
日本の住所を英語で書く時、番地の書き順について混乱する人は多いです。
たとえば先ほどの在日米国大使館の住所では、日本語の番地は「赤坂1-10-5」でした。
これを英語表記にすると「1-10-5 Akasaka」です。
真逆から書くということだけ覚えていると「5-10-1」になるのかもしれないという疑問を抱く人も多いのですが、番地は順番を変えずにセットでまとめて記載すると覚えておきましょう。
また在札幌米国総領事館の住所は「中央区北1条西28丁目」でした。
これを英語表記にすると「Kita 1-jo Nishi 28-chome, Chuo-ku」です。
ここでも「28丁目、北1条」になるのかもしれないという疑問を抱く人も多いのですが、「北1条西28丁目」と順番を変えずにセットで記載するように注意しましょう。
英語で住所を書く時の注意点、都道府県や市区町村の書き方
英語で住所を書く時の順番は、日本とは真逆で下から書くというのは分かりましたね。
しかし英語の住所表記で「Tokyo-to(都)や「Hiroshima-City(市)」と書かれているのを見かけたり、「番地の順序も逆になるのだろうか」などといった小さな疑問を感じることは結構あります。
ここではその小さな疑問を解決していきましょう。
都道府県を書く時は-kenや-huがいる?
たまに都道府県を英語表記で「Tokyo-to」や「Kanagawa-ken」「Osaka-hu」と表記されている住所を見かけることがありますが、これらは必要なのでしょうか。
どちらが正しいのか気になりますが、実ははっきりとしたルールがあるわけではありません。
先ほど例に出した、在日米国大使館の住所を見返してみましょう。
1-10-5 Akasaka
Minato-ku, Tokyo 107-8420 Japan
上記を見ると東京都の「-to」は省略されています。
一般的に、都道府県の場合は省略されて記載するケースが多いようです。
市区町村は-shiや-kuがいる?
次に「Sapporo-shi」「Minato-ku」「Hinode-cho」などと、市区町村をハイフン(-)で繋げて書いているものと、そうでないものがあります。
また「Sapporo-shi」ではなく「Sapporo City」という風に「市」を”City”と英語で書いていたり、「町」を”Town”、「村」を”village”と記載されているケースも見かけます。
しかし市区町村に関しても、実ははっきりとしたルールがあるわけではありません。
前項で例に出した、在札幌米国総領事館の住所を見返してみましょう。
Sapporo 064-0821, Japan
上記では、中央区の「-ku」は付けられていますが、札幌市の「-shi」や「City」はありません。(何故かHokkaidoもありませんが。)
ただ「大阪府大阪市」のように、県も市も同じ名前の場合は「市」だとはっきり分かるように書いた方が良いでしょう。
以下は大阪市にある大阪城の住所です。
〒540-0002
1-1,
Osakajo,Chuo-ku,Osaka City,Osaka
上記では「Osaka City」と書かれていました。
分かりやすい、見やすいというのが大きなポイントになるのです。
海外に郵便物を送りたい、海外の住所の書き方は?
海外に郵便物を送りたいけど、海外の住所の書き方が分からないという人も多いでしょう。
日本と違って「北1条西28丁目」といった住所ではなく、通りの名前などがありややこしそうなイメージがありますよね。
ここでは海外の住所の書き方について説明します。
海外の住所の書き方、順番
海外の住所の書き方や順番はどうなっているのでしょうか。
日本の場合は郵便番号、都道府県、市区町村や番地、建物名、宛名の順で書きますよね。
海外の場合、順番としては以下の通りです。
- 受取人の名前
- 建物名、部屋番号
- 住居番号、通り名、エリア名
- 市
- 州
- 郵便番号
- 国
たとえばアメリカにあるGoogle本社の住所を見てみましょう。
エアメールの住所の書き方、書く配置のルール
海外にいる友人などに手紙を書く、何かを送るといった時はエアメールで送る必要があります。
しかしエアメールでは、住所の書き方はもちろん、差出人や宛名などの情報を書く場所も指定されているので覚えておくと良いでしょう。
日本郵便の公式サイトでは、海外の人にエアメールを書く時の住所の書き方として、以下の図が載っていました。
(引用:日本郵便「 How to Write the Address and Name」)
最初に左上のスペースには差出人の情報を書きます。住所の記入の順番は前項でも書きましたが以下の通りです。
- From
- 差出人の名前(名前・名字)
- 建物名、部屋番号
- 番地、町村名
- 区や市、当道府県
- 郵便番号、国
次に、右下には受取人の情報を記載します。先ほどの復習になりますが海外の住所は以下のような順番で書きましょう。
- To
- 受取人の名前(名前・名字)
- 建物名、部屋番号
- 住居番号、通り名、地域名
- 州
- 郵便番号、国
最後に左下のスペースに、黒か青のペンで「VIA AIR MAIL」と記入して完了です。
もしも差出人と受取人の情報を逆の位置に書いてしまったり、隣同士に記載した場合には、配達が遅れたり相手先の国から手紙が返ってきてしまうこともあるようですので気を付けましょう。
ここでワンポイント「〇〇様方」と書きたい時は、”Care of~”を表す「c/o」と記載するのが一般的です。
To
Ms. Mary
c/o Ms. Nancy
直訳すると「ナンシーにお世話になっているメアリー様」という意味になります。
海外の住所によく使われる表記と省略例
海外の住所では通りの名前や広場の名称などがよく使われますが、それらを略して書くのが一般的です。
たとえばアメリカの子供向け教育番組「セサミストリート」という通りが実在したとすれば、“Sesame St.”という風に書き、”Street”と全部は綴りません。
他にも例があるので見てみましょう。
略称表記 | 名称 | 意味 |
St. | Street | 〇〇通り |
Rd. | Road | 〇〇道 |
Ave. | Avenue | 大通り |
Pkwy | Parkway | 景観整備道路 |
Blvd. | Boulevard | 並木街路 |
Hwy. | Highway | 幹線道路 |
Ct. | Court | 〇〇小路 |
Pl. | Place | 広場 |
Cir. | Circle | 環状線 |
Ln. | Lane | 小道 |
Dr. | Drive | 街道 |
Sq. | Square | 広場 |
上記の略称はよく出てくるので、何を表している表記なのか覚えておくと役に立ちますよ。
ただどうしても思い出せない時や自信がない時は、日本の住所を英語に変換してくれるサイトを活用するのがおすすめです。
どちらの変換サイトも分かりやすく変換してくれます。
自分の住所を英語で書けるようにしておくと便利
今回は日本の住所を英語で書く方法や海外の住所の書き方、住所表記の略称について説明しました。
住所を英語で書けるようにしておけば、旅行などに行った際に現地からポストカードを送ったり、海外にいる人とプレゼントを送り合うことができるので便利です。
私は今でもホストマザーとクリスマスカードのやり取りが続いています。
また最近ではフリマアプリが流行っていて、海外にも出品する人が増えているので、海外の人と郵便のやりとりをする人は住所で引っ掛かることのないようにぜひ覚えておきましょう。