日本で最も長く行われている「英検」は、英語力を測るテストとして、学習レベルに応じて7つの級を設定しています。
一般的に「英検2級」を取得すれば、進学、留学で優遇されたり、就職、転職の際にもアピールすることができるので取っておきたい資格です。
本記事では英検2級のレベルや合格率、試験内容から合格に役立つおすすめ教材やアプリまで幅広く紹介します。
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英検2級のレベルや合格率、合格基準はどのくらい?
英検は効率よく勉強することが合格への近道です。
まずは英検2級のレベルや合格基準について理解しておきましょう。
英検2級のレベル(難易度)
英検2級に求められるレベルは「高校卒業程度」の英語力とされています。
つまり高校3年生までに習う英語をしっかり理解していれば合格できるということ。ただ高校3年生の英語力と言われてもピンとこない方もいるかもしれません。
単語で言うと5,780語、単語内容はセンター試験レベルに相当します。
合格率は現在公表されていない
2016年までは毎年合格率が発表されていましたが、現在は発表されていません。
直近の2016年度の結果では、一次試験での合格率は約34%(高校生の受験者のみ)、二次試験では合格率約80%(受験者全体)というデータが公表されていました。(参考:⽇本英語検定協会:「⾼校⽣1級・準1級・2級の受験者数、および合格率 」)
一次試験合格者は10人中約3人、そのうち二次試験合格者は2人、もしくは全員という結果になっているので、全体として考えると合格率は約25%といったところ。
かなりの人数が一次試験で落ちているので、しっかり対策をしてから臨みたいですね。
英検2級の合格基準
英検の合格基準は、CSEスコアという指標で示されています。
CSEスコアとは4技能をより細かに測定するために導入された採点方法で、問題数に関係なく各技能のスコアは650点ずつ均等に配分されています。
例えばリスニング10問、リーディング5問だとしたらリーディング問題のほうが一問における配点が高いということ。
4技能のバランスを取らないと合格できないようになっているので注意が必要です。
一次試験(リスニング、リーディング、ライティング)の合格ラインは1,520点(1,950点満点)、二次試験(スピーキング)の合格ラインは、460点(650点満点)となっています。
英検2級の一次試験の内容と受かるための解き方のコツ
一次試験はリーディング、ライティング、リスニングの3セクションから構成されています。
ここでは、それぞれの試験時間や解答時間の目安、問題内容や解き方のコツを見ていきましょう。
リーディング
リーディングとライティングの試験時間は合わせて85分です。リーディングパートは60分以内に終わらせることを目標にしましょう。
リーディングパートの問題数は38問で、3つの大問から構成されています。
大問1:短文の語句補充問題(20問)
大問1は短文や会話文に出てくる空欄に、適切な語句を補う問題。20問のうち単語を問われる問題が10題、熟語が7題、文法が3題です。
大問1で求められるのは、高い語彙力。
知っているか知らないかという問題なので、ここで時間をかけてしまうと後の問題に響いてしまいます。
文法に関しては多岐にわたって出題されますが、特に時制、分詞構文といった複雑な文法の出題頻度が高いようです。
一問にかける時間の目安は約50秒、約15分で全て解答できるよう、分からない問題は思いきって飛ばすのも手かもしれません。
大問2:長文の語句補充問題(6問)
大問2は250~300語程度の説明文に出てくる空欄に、適切な語句を補う問題。長文は2つあり、問題は3問ずつです。
大問2で求められるのは語彙力と読解力。空欄の前後の文がスムーズにつながる選択肢を選びます。
大枠を掴みながら読んでいき、空欄の前後の文だけはじっくりと読むのがコツ。
大問2にかける時間は12分が目安です。
大問3:長文の内容一致選択問題(12問)
大問3の内容は、Eメールの文章が1題と説明文が2題の合計3題。それぞれの内容に一致している応えを選ぶ問題です。
ここでのポイントは、答えのヒントは問題の中に隠されているということ。
各設問の答えは、問題文中に順番に出てくるように作られていることがほとんどです。やみくもに読むのではなく、効率良く答えを探していきましょう。
また、答えは本文を言い換えた表現になっていることが多いので、日頃から語彙力をつけておく必要があります。
大問3にかける時間は40分が目安です。
ライティング
リーディングを60分で解いたら、残りの25分をライティングにあてましょう。
ライティングの問題数は1問で記述式です。
社会的なトピックに対して、80~100語の正しい英語を使い、論理的に意見を伝える力が試されます。
高得点を狙うコツとしては、普段からエネルギー問題などの社会的なトピックに対して自分の意見を持っておくことと、以下2点に注意して英作文を書くことです。
導入、理由1、理由2、結論の型に当てはめる
まず、導入で賛成か反対かをはっきり伝えましょう。
TOPICの英文を使って答えることで、簡単に書くことができます。
導入は「I think that…」から始めるなど、テンプレートがいくつかあるので、一度覚えてしまえば文字数も稼げるでしょう。
理由を述べるときは、POINTSの単語を使う
POINTSに用意されている単語は「理由を説明するときに必要であろう」と出題者が考え提示されていることが多いです。
これを使用すれば論旨からずれることを避けられるので、積極的に使うようにしましょう。
リスニング
一次試験の試験時間は110分間あり、そのうちリスニングの時間は25分間です。
リスニングパートの問題数は30問で、第一部と第二部に分かれています。
第一部:会話の内容一致選択(15問)
男女2人の2往復程度の会話の後に、会話の内容に関する質問文が読まれます。
その解答としてふさわしいものを選択する問題です。
第二部:文の内容一致選択(15問)
50~70語程度の文が読まれた後に、文の内容に関する質問文が流れ、その解答としてふさわしいものを選択する問題です。
1問ごとに10秒のポーズが置かれます。この10秒間を有効に使うことが高得点のカギになるので、マークを終えたら次の問題の選択肢を先読みし、問題を推測しましょう。
また、放送回数は1回のみなので、聞き逃しのないように気をつけましょう。
英検2級の二次試験の内容(スピーキング)
英検2級の面接時間は約7分です。
面接は、60語程度の英文と3コマのイラストが印刷された「問題カード」を元に、以下の順に進んでいきます。
二次試験の内容
- 問題カードの音読
- 問題カードに関する質問
- 自分の意見を問われる質問
問題カードの音読
問題カードの英文を20秒間黙読し、英文を音読します。
制限時間はないので、ゆっくり落ち着いて読むように意識しましょう。
問題カードに関する質問
英文に関する質問と、3コマのイラストの展開説明が求められます。
イラストの説明の前には20秒考える時間が与えられます。
自分の意見を問われる質問1
問題カードの内容について、自分の意見を聞かれます。面接官の目を見て答えるようにしましょう。
ライティング同様、型に沿って答えることで、分かりやすく伝えることができます。
自分の意見を問われる質問2
問題カードの内容とは関係のない、一般的な事柄について自分の意見を聞かれます。
賛成か反対かはっきりさせてから、理由を2文くらいで答えるようにしましょう。
英検2級の受験料や試験の流れ
ここでは個人受験の場合の英検2級の受験料と、当日の試験の流れについてお伝えします。
英検2級の受験料(個人受験の場合)
英検の種類ごとに2級の受験料をまとめました。
英検2級の受験料(税込) | |
---|---|
英検 | 6,900円(準会場) 9,100円(本会場) |
英検S-CBT | 9,700円※ |
支払い方法はクレジットカード(JCB・NICOS・VISA・Master)による一括払い、もしくはローソン・ミニストップ・セイコーマート・ファミリーマート・ゆうちょATMでの支払いです。
申し込み後のキャンセル、返金はできないので気をつけましょう。(参考:英検公式サイト)
一次試験の流れ
一次試験の大まかな受験の流れは以下の通りです。
- 受付開始(写真を添付した受験票と身分証明書を提示)
- 受験者集合(書類と携帯電話の電源オフ確認)
- リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの順で試験を実施
- 終了
英検2級の試験開始時間は午後14時からですが、着席時間(説明開始)は13時5分となっているので注意しましょう。
試験開始までに、問題冊子・解答用紙が配られたり、リスニングの音量確認などが行われます。
着席時間直前は、受付が混みあうので、会場には余裕を持って到着するようにしましょう。
一次試験の解答は、英検公式ページの「試験結果・各種証明」にて試験翌月曜日午後に閲覧でききます。
二次試験の流れ
二次試験の大まかな受験の流れは以下の通りです。
- 受付手続き
- 受験者控室入室
- 面接カード配布・必要事項記入
- 面接開始
- 終了
受付では、パスポート、保険証(コピーでも可)、学生証、生徒手帳等の身分証身所が必要です。
受付の際、受験者証と携帯電話を入れる袋が配られるので、携帯電話は電源を切って収納し、首から下げて下さい。
試験会場内で使用した場合は、どんな理由であれ失格になるので注意しましょう。
面接の順番は控え室に入った順で、受験番号順ではありません。
早く終わらせたい人は30分~1時間前を目安に会場へ行くようにしましょう。
英検2級の試験対策におすすめの本、教材
英検対策の教材は沢山ありすぎて、どれを選べば良いのかわからいという人もいるのではないでしょうか。
ここでは、3冊のおすすめ教材と、その特徴について紹介していきます。
ちなみに英検の過去問は英検公式サイトからもダウンロードできます。
【音声アプリ・ダウンロード付き】英検2級 過去6回全問題集
「英検2級 過去6回全問題集」は、英検2級を網羅した1冊。
最新6回分の過去問で出題傾向を把握できるほか、別売CDと同じ内容の音声(リスニング・面接)をアプリなどから聴くことが可能です。
二次試験(面接)の問題カード・解答例・解説と、WEB特典で「面接シミュレーション」が体験ができるので、二次試験対策もバッチリ。
すべての問題の解答は、訳、詳しい解説つきなのでしっかり理解することができます。
英検が初めての人にも安心な、英検の試験情報がわかるインフォメーション付きです。
英検2級でる順パス単
「英検2級でる順パス単」は、英検2級に必要な1700語の単語・熟語を、最短で身につけることができる1冊。
「でる順」(頻度順)、品詞別で載っているので、重要な語彙、品詞から覚えることが可能です。
例文付きなので、実際に使われる状況を理解しながら効果的に覚えることができ、単語、例文などの音声が無料でダウンロードできるのも特徴。
別紙のオリジナルの単語・熟語帳を作れる「MY WORD BOOK」を使えば、効率よく語彙力を増やすことができます。
英検2級をひとつひとつわかりやすく
「英検2級をひとつひとつわかりやすく」は、イラストや図を使って、英検2級を基礎レベルから丁寧に解説してくれる1冊。
付属の音声CDで、リスニング問題、2次試験対策もばっちりです。
左のページに解説、右のページに予想問題と2ページにまとめてあり、誰でも無理なく学習を継続できる作りになっています。
数ページおきに学習内容を確認できる「予想テスト」、巻末に「模擬試験」が付いているので、着実に合格への力につなげていくことができるでしょう。
英検2級の試験対策におすすめのアプリ
通勤時間など、すきま時間を有効に使いたい人はアプリを活用してみるのはどうでしょうか。
ここでは、1つのおすすめアプリを紹介します。
スタディサプリ資格対策講座
(画像引用:グーグルプレイ)
スタディサプリ高校講座には、英検3級~2級までの対策講座があります。(iOS、Android)
英検2級の講義数は7講。筆記試験対策が5講義、リスニング対策が2講義です。
1講およそ1時間なので、7時間程度の講義が視聴できますね。
また講義視聴だけでなく、リーディング、リスニング、ライティングの自習問題があり、問題形式に沿って取り組んでいきます。
ベーシックコースは月額2,178円(税込)、合格特訓コース月額10,780円(税込)です。
2次面接については「スタディサプリEnglish」の「日常英会話」コースで勉強するのがおすすめ。
級ごとに240もの講義があり、色々なストーリーを題材に「聴く・話す」の練習ができます。
動画を視聴しながら、聞き取った英語をタイピングする「ディクテーション」と、聞き取った英語の後から発音する「シャドーイング」を繰り返すことで、リスニング力や語彙力を伸ばすことができるでしょう。
ゲーム会社が作った楽しいコンテンツで学べることと、1レッスンの学習時間は平均15分と短いため、飽きっぽい人でも継続することができるのではないでしょうか。
【スタディサプリENGLISHのサービス内容や料金、評判まとめ。月額1,980円からプロ講師の神授業が見放題!
英検2級を取得して今後の将来に役立てよう
英検は日本では知名度の高い資格試験。
英検2級を取得すれば、進学、就活、留学に役立てられることが多いので、時間を作って英語学習を始めてみるといいでしょう。